城事務所暑気払いセミナー (2008年12月12日)
◆宴のあと、何が残る…誰が残る…◆
◆マン・インベスト証券 森居誠司会長◆
世界的な金融危機が一段と深刻化する中で多くのファンドが運用難に陥っておりますが、その中でもAHLを筆頭に安定した運用を続けているのが、世界最大のヘッジファンドであるマン・インベストメント証券です。恒例となりました年末納会セミナーを森居誠司会長をお迎えして(関西学院大学 大阪梅田キャンパス・城事務所主催)開催しました。

20年間右肩上がりが続いていた米国住宅市況はサブプライムローンの破綻となって07年の終焉を迎えたが「宴会の終わり」が数年で決着するほど簡単な問題ではない。未だオークション価格が下げ止まりの気配を見せておらず、着地は1年から1年半先程度になるのではかいか。住宅をローンで購入していた消費者は自動車を含めて多くの生活財をクレジットカードで購入しており、自己破産者の増加から年明けの消費は更に厳しくなると見ている。その様な状況下、東京市場でもCCC(4576)、ニトリ(9843)、ワタミ(7522)など低価格志向のいわゆるコンビニ的な企業が新高値を付けているが、デフレの時代が懸念される中では、この様な企業が関心を集めることになるではないか。
英国でのノーザンロック国営化を皮切りに欧州各国の金融支援の対応が迅速だったことが現状では安心感に繋がっており、来年就任のオバマ米大統領によるGM支援を含む経済対策への期待感も強いが、過去の大恐慌が証明するように1〜3年で終結できるような過度の期待は禁物だ。日本のバブル崩壊後、銀行の合併・淘汰が急速に進んだように、米国でも金融機関の淘汰が今後、急速に進むことになりそうだが、政府の救済後に、りそな銀行が上昇したように、処理が進展する過程で、シティなど大手銀行に注目する場面が到来するかも知れない。
サブプライム発の世界金融恐慌は米国だけで処理できる問題ではなくなってしまった。今後注目されるのは、ロシア、中国、中近東による欧米救済の動きだが、将来的には各国が協調して新IMFのような新しい金融・通貨体制を模索するほどの大胆な動きが必要になるかも知れない。
(株式市場新聞・2008年12月24日付け3面で掲載されました。)